<<ルンパニ8裏1軒目>>
裏ルート1〜2軒目製作者、bearさん著



※このページは、裏ルート1〜2軒目の作成を手がけた、bearさんによって書かれています。
bearさんサンクス!



八つの徳のうち『霊性』と『謙譲』の徳は、特に難解で複雑であると考えられている。
表のルーンパニックよりも難易度が高いとされる裏ルートに、これらの徳が関連付けられるのは当然とも言える。

ここでは裏ルート1軒目『霊性』の、ゴールに至るまでの道のりの一つを紹介する。

回答自体は単純極まりない、実に簡単な物だ。
重要なのは、そこに至るにせよ至らないにせよ、何を思い、何を選択したか、ということである。

きっと、この長い前置きを飛ばして答えだけ見ようとする人もいるだろう。
それもひとつの選択である。私はその選択を尊重しないということはしない。
忘れないで欲しいのは、あなた自身やあなた自身の選択が、世界に与える影響は無視できるものではない。

このことである。





さて、基本的なことではあるが、このステージは表ルートとは少々勝手が異なる。






家の中にロックダウンされているルーンにリコールをするという点は変わっていないが、
多くのルーンが隠されていた表ルートとは違い、一つのルーンがよく見える場所にある。

また、入り口にある本の内容も問題文ではなく、ルーンの名前も問題に対する回答ではない。
それらは、その徳の行動指針である。捉え方によっては明示的なヒントでもある。

あなたは言葉ではなく行動で『霊性』の徳を示して見せなくてはいけない。





1階内部をざっと見たところ、ルーンのあるゴールの部屋以外に、注目に価する物はなさそうに見える。
天井に穴が開いているせいで、少々ドアを開けるのにてこずるのが、気になるといえば気になるかもしれない。
ルーンのある場所へは進入はおろか、視線を通すこともできない。

……本当だろうか?
そう疑うのは簡単だが、なにも証拠はない。

上の階へ上がってみよう。





全景はこのようになっている。

屋上のテレポーターは、1階外周部のテレポーターと接続されている。
また、画面右下の隣の家の屋根によって覆い隠されている場所に、1階と2階を接続している階段がある。

2階から屋上に掛かっている梯子がある。
これを昇り、紺鼠色の箱の上を通ろうとすると……




屋上へは行かず、なぜか2階へ。




そして、すぐそばには1階のルーンがある部屋に入ることができる穴が開いている。
さっそく落ちてみよう。





「そのオブジェクトが見えません」
どうやらここからではこのルーンにリコールすることはできないようだ。
ちなみに、ゴールの部屋とは別の場所から、微妙な角度でルーンに視線が通るということもない。




テレポーターの上に乗ってみると、やけに上の方にエフェクトが表示され……




1階外のテレポーターに転送される。
このテレポーターに乗り直しても、1階内部に転送されることはない。屋上へ転送される。
見ての通り、1階内部のテレポーターとはこれでは模様が違う。





もう一度梯子の下を通り、2階内部へやってきた。
今度は、穴のあった場所とは反対側、部屋の北のほうへ行ってみる。

すると、この砂岩の床の上を通ろうとした時に……




まるで弾き出されるかのように、屋上の桃の木の隣に。






いくつか、通常では起こり得ないと思われている現象が起こっているのがわかると思う。

勿体振るような事柄でもないので、はっきりと述べておく。
梯子を昇った時に、サーバ上の実際のプレイヤーキャラクターの位置と、クライアント上の表示位置が、ずれている。
もう一つ付け加えるならば、ルーンや他のアイテム、エフェクト等々は全て正常に、見たままの場所にある。

ついでなので、位置ズレを治す一番簡単な方法をお教えしよう。



自分のプレイヤーキャラクターをWクリックする。
たったこれだけでデータの再読み込みが行われて、正しい表示位置に戻る。
夢かどうか疑わしかったら、自分の体をつねってみればよい、
というのは、UOにおいても通用する普遍的な知恵だったわけだ。



しかし、それがわかったからといって、ゴールできるのかというと、そうとは言えない。
「ゴールには近づけていなかった」ということがわかっただけである。

ひとつ画期的な発見があると、その発見に目を奪われて他の物事が見えなくなるのも無理からぬ。
特にこの霊性のステージは、他に手掛かりになりそうなものが全くと言っていいほど存在しない。
故に、袋小路に陥っているアイディアに拘泥して、全く同じシーケンスを繰り返しがちである。

そして迫る制限時間。同じことを繰り返しているという自覚もあり、焦り、
なにかしなくては、という強迫観念にも似た切迫感。時としてなにか突拍子も無いことをするかもしれない。

まだ試していないことはなかったか?
本当はどこかからかラスタゲリコールが通るんじゃないか?
1階のドアの上を歩けるんじゃないか?
桃の木にぶつかった時に上ではなく下に出ることがあるのでは?
なぜ、こんなに単純な構造に見えるのに迷路として成立しているんだ?
見えているルーンは偽物で、本物は別の場所に隠されているのでは!?
自分にはクリアできそうにないし諦めたほうがよいのではないか?
ほかには、ほかには、ほかには……



焦りや疑心暗鬼は、自分自分の内に潜む敵である。

まずは冷静になってみよう。霊性だけに。






何らかの問題に取り組むときに、その問題の作成者は何を考えてそれを作ったのか、
相手の気持になって考えるというアプローチを試みるのは、多くのケースで応用できる。

表ルートでは、それぞれの徳らしい答えを見出すことが出来れば、より簡単にクリアすることができた。
この裏ルートでも製作者は、『霊性』の徳らしいプレイをした挑戦者に
報いようとしているのではないか、という推測が成り立つ。

では、『霊性』らしい行動というものはなんだろう。そして、それをゴールに結びつけるには?
どうにも無理難題に思える。そもそも、霊性の定義なんてものは、すぐに揺らいでしまうものだ。

少し角度を変えてみよう。逆に、このステージで出来る行動で、『霊性』らしくない行動は?




梯子のギミック、位置ズレを理解していないとクリアできないステージは、霊性らしいと言えるだろうか。
ドラッグ抜けやディザーム消しなどの小手先の技で楽になるステージが、霊性らしいと言えるだろうか。

きっと違うだろう。

もっと別の何か、精神力や運命の力で正しい道を手繰り寄せるような。
集中と霊感、瞑想と啓示によって導きだされる答えというものは、
人が思っているよりも単純で、しかしそれ故無視されているか、ただ単に見落とされているような。





そういえば、自然の声に耳を傾けよと書かれているが、もしかしてこれは、
屋上の桃の木の事だったりするのだろうか。
他に自然なものは見当たらないし、周囲から浮いていて不自然だ……



※クリックすると新しいウィンドウで開きます

↑アニメーションで動きます。





お分かり頂けただろうか。




何のことはない。屋上の北側から2階の内側に降りることができたのである。
どうしても信じられない?なら、自分の体でもつねってみればいい。





あとは、ルーンのある部屋に降りればいい。


リコールした先では裏ルート第二ステージ『謙譲』が君たちを待ち構えている。




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