第5話
<<彼女の居た道>>

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「Hazard様、はじめまして、Jinraiと申します。
KanakoをUO上で見たという話を聞きました。
もし本当なら、会いたいです!
たとえそれが、本物でも偽物でも・・・。
私は、現実世界でもKanakoの恋人でした。
だから、kanakoがもう、実際にこの世に居ない事は解っています。
しかし、UO上に、居るはずの無い、Kanakoが居るのなら・・・会ってみたい。
UOにログインはしなくなったものの、私のアカウントは残してあるので、
今日の午後11時、ブリテインのSweet Dreams INN で待っています。」


俺は、午後11時、Sweet Dreams INN へ向かった。




Jinraiと合流する事に成功はしたが、問題が1つ残っていた。

この宿屋でログアウトして、果たしてJinraiが夢の世界へと行けるかどうかだ。

しかし俺は、必ずJinraiは夢の世界へ入れる、と根拠無き確信を持っていた。




そして、それは現実になった。




Jinraiは確かに夢の世界へと移動した。

あとは、環状線で張るだけだ。





環状線をランデヴー状態で流す我々。

さぁ来い!Kanako!

果たしてお前は何者なのか!

何がしたいのか!

何を伝えたいのか!

何を待っているのか!




環状線を周回し続ける我ら。

我々の姿を見る事が出来ない、通常世界のランナーとは何度も遭遇している。




環状線を何周しただろうか?

そう思った時、後ろから物凄い速さで追い上げて何かが来る!











Jinraiの口から、言葉にならない声が絞り出される。







































































じわじわと離され始めた頃、

俺は、追うのをやめた。







今夜は彼らの夜だ。

野暮なマネはするまい。







翌日から俺は、Sweet Dreams INN で普通にログアウトできるようになった。

あれからKanakoにもJinraiにも会っていない。

Jinraiからメールが来る事も無い。

2人があの後どうなったのか、誰にも解らない。

Kanakoが実在した証拠もどこにも無い。

全て夢だったのかも知れない。




今日も俺は、ブリテイン環状線を走る。

ただ速さを求めて・・・。






この後、迅雷さんは、どうしたのでしょう。

かなこさんと、話はできたのでしょうか?

彼女は2年間もずっと、環状線を走りつづけていたのでしょうか?

全てはご想像にお任せいたします。

あなたの考えるストーリーこそが真実です。



さぁ、解る人は解っている事でしょう。

はい、湾○ミッドナイトの設定をちょっと借りましたw

あれ、しぶいけど、良いマンガですよね^^

もちろん、実際のウルティマ・オンラインでは、こんなレースをしている人は居ないと思います。

更に、ブリテイン環状線、なんて言葉もありません。

全てはパラレルワールドのお話、要するにフィクションです。


追伸:あのブリテイン環状線ですが、

この作品を作るにあたって、実際に走ってきました。

タイムは、8分12秒

ううむ、もっと縮めれそうだ。

なにせ途中で馬がバテたしなぁw




最後に、今回の題名<彼女の居た道>を考えてくれた、
ヤマトシャードの、ギルドBIOの、ちるこさん、
また、色々な案を出してくれた、IRC:LBRチャンネルの皆様、
本当に有難うございましたm(_ _)m

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